待望の弟が生まれるとあって、「もうすぐお兄ちゃんだね!」と言われることが多かった長男。
でも、長男の反応はいまひとつ。
そもそも「もうすぐお兄ちゃんだね!」って嬉しい言葉なのでしょうか?
「お兄ちゃんになる」ってどういう気持ちなんだろう…?
長男の様子を振り返ってみました。
年齢によって変わる「弟」の受けとめ方
「赤ちゃんがお空に帰ってしまった」という体験を4歳のときにした長男。
また悲しい思いをさせてはいけないと思っていたので、次男を妊娠したときは、できるだけだまっていようと思っていました。
でも、保育園の送迎に自転車を使えなくなったので、結局、妊娠発覚して間もなく打ち明けることになりました。
長男は、落ち着いて話を聞いていたように思います。
それは、わたしが用心して「無事に生まれてこれるかわからないよ」と言い過ぎていたからかも。
保育園の先生にも秘密にしてくれていました。
4歳のときは、「ボクに兄弟ができる!」ということをもっとあからさまに楽しみにしていたと思います。
その分、流産したときは、もう赤ちゃんはいなくなったと知って、怒っていました。
あれから1年半経って、今回の妊娠。
「成長したなぁ」と思いました。
赤ちゃん返りはしなかった6歳の長男
とはいえ、いろいろな意味で長男の様子は気にしていました。
ずっと一人っ子として育ってきた長男。
両親の間でぬくぬく、マイペースに育ってきました。
「家に遊び相手がいない!」という寂しさ、つまらなさはあったものの、親の愛情はひとり占めできてきたわけです。
この先長男が、どんな気持ちになるか、夫婦でとても気を付けてみていました。
いわゆる赤ちゃん返りはなかったように思いますが、気になる症状は出てきました。
弟の誕生を前に、長男に現れた症状
まばたきが増える
気が付くと、ギュッっと強く目をつぶるまばたきを頻繁にするようになっていました。
本人に自覚はない様子。
こういった、やるつもりがないのに繰り返しやってしまう動作を「チック」っていうんですね。
環境が変わるなどのストレスがきっかけではじまったりするとか。
我慢させて直るものでもないし、見守っていました。
話し方が舌っ足らずになる
これは、実家で一緒に過ごすことの多かった年下の従兄をマネしていたとも考えられるんですが、話し方が舌っ足らずになっていきました。
「ととーたん(おとうさん)」「とたーたん(おかあさん)」
といった具合。
まぁ、何を言っているかは分かるのですが、口をあまり開けないでしゃべる。
甘えているのかな…?
あ、これって赤ちゃん返り!?
いずれにしても、こちらもそっとしておきました。
祖父から「もうすぐお兄ちゃんだね!」と言われて…
出産を前に里帰りしたある日、祖父から
「もうすぐお兄ちゃんだね!」と声をかけられた長男。
スルーしていました。
無反応(笑)
そのとき、どんな気持ちだったのか分かりませんが、わたしにはあまり嬉しそうには見えませんでした。
まばたきが増えたりという変化にも気付いていて、プレッシャーをかけず自然にしていたいと思っていたので、この「お兄ちゃんになることは嬉しい」という前提で発せられる言葉が、とても気になってしまいました。
長男は、わたしが知っている以上に、この言葉を何度も何度も言われているのかもしれない。
少し言われるくらいなら仕方がないと思えるけど、あんまり何度も言われると、わたしだったら嫌になるなって思いました。
オレはオレだよ…って。
悪意のない「もうすぐお兄ちゃんだね!」に要注意
大人は深い意味もなく、「もうすぐお兄ちゃんだね!」と言ってしまいます。
それは社交辞令のようなもので、プレッシャーをかけているわけでもなんでもないと思います。
もう少し年齢が小さくて、お兄ちゃんになるのを楽しみにしている、張り切っている時期であればいいのかもしれませんが、長男くらい(当時6歳)の年齢になってくると、特にはじめて年下の兄弟が生まれるとなると、ちょっと構えてしまうところがあるのではないかと思います。
お兄ちゃんがなんたるものか。
弟が生まれて自分がどうなってしまうのか。
目の前に広がる自分の知らない世界に戸惑っているかもしれない。
親の考え過ぎかもしれないけど。
特におじいちゃん、おばあちゃんから言われがちでしたが、お兄ちゃんであってもそうでなくても、この子はこの子。
せめて親だけは言わないでおこうと思いました。
***
弟が誕生し、長男に起こったまばたきや話し方の変化も、いつの間にか気にならなくなって、もとに戻っていました。
いまも長男は長男。あんまりお兄ちゃん扱いしないほうがいいかな?と思っていますが、自分から「にーちゃんは〇〇なんだぞ!」とか言ったりするので、自然と自分の立場を受け入れているように思います。
でも、親としては、兄弟の立場(弟だとか兄だとか)ではなく、個人としてのその子を見てあげられるようにしたいと思った出来事でした。
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