投資経験ゼロから「つみたてNISA」で投資信託を1本購入するまで(2)楽天証券でeMAXIS Slim全世界株式(オール・カントリー)を購入した理由

つみたてNISA 健康・安全

こんにちは!
6歳差兄弟を育てる2児の母・ひまわりと申します。

前回の記事では、投資経験ゼロのわたしが、投資信託についてどう勉強し、何を理解したかをまとめました。

わたしが理解したことは次の3つ。

  1. 投資初心者は「つみたてNISA」がおすすめ
  2. 投資初心者は「長期・分散・低コスト」にこだわるべし
  3. 投資初心者は「1本で広く買える商品」が便利

そして最終的に、楽天証券につみたてNISA口座を開き、eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)という投資信託を購入しました。

この記事では、先の3点をひも解きながら、商品を決めるに至った流れをまとめました。

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この記事のターゲット

この記事は、次のような方に読んでいただきたくて書いています。

  • 投資知識がない方
  • 投資経験がない方
  • 投資したいけど、何をどう選べばよいか分からない方

ここでまとめている内容は、最終的に「つみたてNISAで投資信託を1本購入する」までに学んだ知識。 できるだけやさしく書こうと思っているので、詳しい方からすると「ちょっと違うんだけど…」という表現もあるかもしれません。ご容赦くださいませ。

投資初心者は「つみたてNISA」がおすすめ

投資をやったことがない、自分には知識がないと思われる方は、「つみたてNISA」からはじめるのがやさしいです。その理由はざっくりと2つあります。

「つみたてNISA」には資産形成しやすいメリットがある

「つみたてNISA」とは、少額からの長期・積立・分散投資を支援するための制度です。

「長期・積立」…一度にドカンと投資するのではなく、少額を長期間かけてコツコツ投資する
「分散」…1つの金融商品に集中させず分散して投資する

このことは、投資におけるリスクを抑えながら運用するための基本であり、大切なポイントです。

「つみたてNISA」には、この「長期・積立・分散」の点において資産形成に有利になる具体的なメリットが3つあります。

  1. 購入時手数料 ゼロ円
  2. 年間40万円の非課税投資枠
  3. 非課税投資期間 最長20年間

メリットと言われても、初心者にはそれがどのくらいお得なことなのか分かりにくいもの。どうお得なのかというと…。

購入時手数料 ゼロ円

投資信託には、いろいろな手数料が発生します。はじめにかかるのが購入時手数料。投資金額の1%とか3%とか、商品ごとに決まっています。

一方、「つみたてNISA」で投資信託を購入する場合は、どれを選んでも購入時手数料は無料。

商品名で見かける「ノーロード」とは、購入時手数料がかからないことを意味しています。

年間40万円の非課税投資枠

一般的に、株式や投資信託などで得られた利益には約20%の税金がかかります。税金が差し引かれた残額が手元に残ります。

10万円の利益が出たら2万円引かれる…。大きいですよね!

しかし、「つみたてNISA」で投資をした場合、得られた利益は非課税、つまり税金がかかりません。非課税となる投資金額は、年間で40万円までです。

非課税投資期間 最長20年間

非課税で保有できる期間は、最長で20年間。つまり、「つみたてNISA」で投資信託をはじめたら、20年間は利益から税金が引かれることなく運用できるのです。

「つみたてNISA」で買えるのは、長期積立に適した投資信託のみ

もうひとつ、「つみたてNISA」が投資初心者にやさしい理由は、購入できる商品がはじめから限定されていることです。

日本で購入できる投資信託は約6,000本あると言われますが、多すぎる選択肢は投資初心者にとって有難いものではありません。

一方、つみたてNISAは商品が181本まで限定されています(2020年4月現在)。まぁこれでも多いですが。

どう限定されているかというと、長期・積立・分散投資に適した投資信託など、一定の基準を満たしたものに限定されています。

投資初心者には不向きなものや、積立投資に適さない商品ははじめから除外。

つまり、自分で一から選ばなくても、長期・積立・分散投資しやすい商品がセレクトされていると言えます。

これらの中から選べば、ある程度は安心。投資商品である以上、元本割れの可能性がないわけではありませんが、約6,000本から選ぶことと比較すると、かなりハードルが下がります。

投資初心者は「長期・分散・低コスト」にこだわるべし

投資初心者が商品を選ぶときには、何よりも「長期・分散・低コスト」にこだわることが大切です。そのメリットについて具体的にまとめてみます。

長期

「投資で損をするのは、下がった時に不安になって売ってしまうから」という話を聞くことがあります。これは実際その通りで、株式市場が過去に暴落したときも、その後数年かけて回復しています。

また、いろいろな方が試算されていますが、元本割れを回避するためにいちばん効果的な方法は「長期運用」だそうです。

1年、2年という短い期間では資産がマイナスになる可能性は高くても、10年、20年と長期間保有することで、その確率は低くなり、総じてプラスになるケースが多いようです。長く運用することは、いちばんのリスク回避でもあるのです。

「つみたてNISA」は必ずしも20年間保有し続ける必要はありませんが、 できるだけ長期で保有したほうが収益を生みやすくなります。

分散

分散には、時間の分散地域の分散商品の分散など、いくつかの方法があります。

時間の分散・・・投資する時間をずらす。積み立てによりコツコツと投資金額を積み上げていく

地域の分散…国内、新興国、先進国など、投資する地域を分散させる。世界に広く投資する

商品の分散…株式、債券など複数の金融商品を組み合わせる。投資以外の年金、保険、預貯金なども資産の分散となる

分散しておくと、ひとつの時期、地域、商品の変動から受ける影響が小さくなるので、リスクが抑えられます。

低コスト

「つみたてNISA」では購入手数料は無料ですが、信託報酬といわれる運用中にかかる手数料があります。

「つみたてNISA」の場合は、この信託報酬も一定水準以下に設定されていますが、それでも商品ごとに幅があります。0.1~0.2%台であれば低コストといわれています。

信託報酬は商品を保有している期間中かかる手数料なので、低いに越したことはありません。

なお、運用にかかる費用は信託報酬以外にもいくつかあります(売買委託手数料など)。

それら含めると、実際にかかる経費(実質コスト)は信託報酬よりも高いものになります。

実質コストは「交付運用報告書」の『1万口あたりの費用明細』で確認できます。

投資初心者は1本で広く買える商品が便利

先ほど、「分散」でリスクが抑えられることを書きました。

では、投資地域や商品を分散させるために、自分でいくつもの投資信託を組み合わせて運用しなければならないのかというと、必ずしもそうではありません。

なぜなら、既に分散済みの投資商品がたくさんあるからです。

  1. 世界中の株式に広く投資できる投資信託(全世界株式インデックスファンド)
  2. 複数の商品(株式、債券、不動産投資信託)を組み合わせた投資信託(バランスファンド)

こういった商品を購入すれば、1本だけでも分散効果があります(インデックスファンド、バランスファンドについては後述)。

たとえば、わたしは1にあたる「eMAXIS Slim全世界株式(オール・カントリー)」という投資信託を購入しました。

「eMAXIS Slim」というのは低コストにこだわった商品シリーズなのですが、このシリーズだけでも、「全世界株式」「先進国株式」「米国株式」「新興国株式」「国内株式」などいくつも商品があります。

これらは、「どういう地域の株式を買うか?(世界中?米国?先進国?日本?)」という違いですが、広い地域で購入するほど分散できることになります。

どれを選べがいいか?特別な意図がないのであれば「全世界株式(オール・カントリー)」を選ぶのが無難とも言えます。

反対に、「国内は知っている銘柄が多いから個別に株を買ってみたい」などの意図があれば「全世界株式(除く日本)」を選ぶこともできるわけです。

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投資初心者はつみたてNISAをどう選ぶ?

投資信託

さて、具体的に商品選びをはじめると、また知らない言葉や分からないことができます。ここでは、それらに触れながら商品選びを進めてみます。

投資初心者はとりあえずインデックファンド

商品を選びをはじめると、インデックスファンドアクティブファンドという商品カテゴリに出合います。

インデックスファンド

インデックスとは「指数・指標」のこと。世の中に既にある株価指数(国内であれば日経平均やTOPIXなど)に合わせて値動きするように資産運用します。

インデックスファンドは手数料が安く、市場全体に投資できるというメリットがあります。

パッシブファンドとも呼ばれます。

アクティブファンド

銘柄を選び集中投資するなどして、インデックスファンドを上回る効果を目指すファンド。

個別にマーケットや会社を分析する手間があるので、信託報酬などの手数料が高め。高いリターンを目指す分、リスクも高くなります。

***

初心者が投資する最初の1本は、迷わずインデックスファンドでよいと思います。「長期・分散・低コスト」という視点でもインデックスファンドです。

「つみたてNISA」で購入できる投資信託も、ほとんどがインデックスファンドです。(181本中156本、2020年4月現在)

投資初心者でも利回り5%を目指せる?

「利回り」を考えるのは後回しにしてきましたが、ここでインデックスファンドの利回りをみていきたいと思います。

利回りとは、 投資金額に対する年間収益の割合のことです。

インデックスファンドの想定利回りは、3~6%とか、5~9%とか言われています。素人的には5%前後と考えてよいのではないでしょうか。

これは、株式市場の平均的な利回りがこれくらいなので、インデックスファンドを選ぶと必然的に連動すると考えると理解しやすいです。

ということは、わたしたちも5%前後は目標としてもよさそうです。

想定利回り5%でいくら増える?

では、利回りの違いで、積立金額にどれくらい差がでるのでしょうか。

仮に毎月3万円を20年間積み立てると、3万円×12か月×20年=720万円です。

この資金を利回り 3%、5%、10%で20年間預けると、資産はいくらになるか、金融庁:資産運用シミュレーションで試してみました。

想定利回り(年率)最終積立金額
0%720万円
3%984万円
5%1,233万円
10%2,278万円

リターン(収益)が大きいと、リスク(価格変動の振れ幅)も大きくなります。

どれを選ぶかは、全資産における投資信託の位置づけや、考え方などにもよるのでしょうが、個人的には利回り5%くらいで、順調に資産が増えてくれるならいいなぁ。。。という感想です。

投資初心者はバランスファンドがいい?

さて、ここまで株式を前提に商品選びを検討してきましたが、「つみたてNISA」の商品には「バランスファンド」というものもあります。

バランスファンド

1本の商品で複数の資産(国内株式、外国株式、国内債券、外国債券など)に分散投資できる投資信託。運用中に相場の変動によって資産配分が変わってもリバランスにより比率を調整してくれる。

***

債券は株式より低リスクなので、債券の比率を高めることで安定的な運用が見込めます。そのためバランスファンドは初心者におすすめの商品とも言われます。

ただし、リスクを抑えるということは資産の増え具合もゆるやかです。

せっかく税制優遇されている「つみたてNISA」で、しかも元本割れのリスクを回避するために長期運用しようとしているのに、そこに債券を組み入れるのは、ちょっともったいない(物足りない?)…というのがわたしの感想。手数料(信託報酬)もインデックスファンドより安いわけでもありません。

何より、債券はまだいしも、REIT(リート)と呼ばれる不動産投資信託なども入ってくると、もはや理解が追いつきません。そんな理由でバランスファンドはやめました。

手数料を比較してみる

全世界の株式に投資できるインデックスファンドがよさそうだ

というところまで考えがまとまりました。

さて、そのような投資信託を「つみたてNISA」対象商品から探してみるといくつも見つかるのですが、比較してみると似たような商品でも手数料(信託報酬)が異なることに気付きます。

わたしの場合、「つみたてNISA」を考えはじめてから具体的に比較検討してきたインデックスファンドは次の3つでした。

  1. 三井住友・DCつみたてNISA・全海外株インデックスファンド ※日本除く
  2. 楽天・全世界株式インデックス・ファンド
  3. eMAXIX Slim 全世界株式(オール・カントリー)

「三井住友」は、メインバンクが三井住友銀行だったので最初にすすめられました。低コストだし、何より銀行窓口で申し込みできるのは初心者には安心です。

しかし、ネット証券について調べているうちに、より手数料の安い「楽天」に注目目するようになります。

そして、「楽天」の評価を比較検討しているなかで、さらに手数料の安い「eMAXIX Slim」の存在を知ることになりました。

手数料(信託報酬)の比較(2020年4月現在)

商品名運用目標とする株価指数信託報酬(税込)直近の実質コスト
三井住友・DCつみたてNISA・全海外株インデックスファンドMSCI オール・カントリー・ワールド・インデックス(日本除く)0.275%0.404%
楽天・全世界株式インデックス・ファンドFTSEグローバル・オールキャップ・インデックス0.132%0.217%
eMAXIX Slim 全世界株式(オール・カントリー)
MSCI オール・カントリー・ワールド・インデックス0.1144%0.19%

この3つは、指標としている株価指数は全く同じではないものの、全世界の株式に投資しているという点では、ほぼ共通しています。

投資先が似ていれば運用の成果も似てきます。
すると、手数料の差は得られるリターン(収益)の差に影響します。

どの商品も低コストであることは共通していて、それぞれ利点がありますが(特に楽天は人気)、「わたしにこれ以上の分析はムリ…」と、いちばん手数料の低かったeMAXIX Slim 全世界株式(オール・カントリー)を購入することにしました。

迷うなら3本を組み合わせれば分散できる?

「つみたてNISA」は1本しか購入できないわけではありません。年間40万円以内で複数商品に投資することもできます。

「だったら、迷っている3本を組み合わせて分散すればいいじゃない?」と考えることもできそうですが、この3本を組み合わせてもあまりメリットはありません。

この3つの投資信託は、最終的に投資している銘柄も重複しています。したがって、この3本を組み合わせても分散投資の効果はあまり期待できません。

「交付目論見書」や「交付運用報告書」は目を通しておく

投資信託の購入前には、「交付目論見書」「交付運用報告書」にも目を通します。

「交付目論見書」にはファンドの目的・特色や運用方針、投資リスク、過去の運用実績、手数料(信託報酬)などが記載されています。

「交付運用報告書」では、運用成績や実質コスト、組入れ資産の内訳、今後の運用方針などが確認できます。組入れ比率の多い銘柄なども確認できるので「こういう会社に投資しているんだ~」と実感が沸きます。

つみたてNISA口座はどこで開く?

さて、購入商品の目途がたったら、どこで購入するか決めます。「どこで購入するか?」とは「どこでつみたてNISA口座を開設するか?」を決めること。

つみたてNISAの口座は、銀行や証券会社、ネット証券で開設することができます。どこで開設しても口座の開設や維持に手数料はかかりません。

会社によって異なるのはおもに次の点です。

  1. 取り扱い商品
  2. 最低積立金額(100円~、1000円~、10,000円~など)
  3. 積立頻度の選択肢(毎月、毎週、毎日など)

この中でいちばん注意しなければならないのは、1の商品数です。ネット証券は商品ラインナップが豊富ですが、銀行や大手証券会社は扱う商品が限られる傾向にあります。

「預貯金のある銀行で口座だけ作ったけど、買いたい商品の扱いがなかった」ということにならないよう注意が必要です(わたしが最初に検討していた三井住友銀行は3本でした)。

楽天証券がおすすめされる理由

わたしの場合、証券口座については、あまり悩まず楽天証券に決めてしまいました。複数の証券会社を比較しようにも挫折(商品選びで力尽き…)。

楽天証券には、楽天カード(クレジット)で払うと楽天スーパーポイント1%がたまるという分かりやすく、なじみのあるメリットがあります。

商品数は152本(2020年1月時点)と豊富。

今回、楽天証券で口座開設するにあたり、楽天銀行の預金口座楽天カード(クレジット)も合わせて作ったのですが、新規特典などの積み重ねで楽天スーパーポイントが5,000ポイント貯まりました。

また、楽天証券と楽天銀行の口座をあわせ持つことで、楽天銀行の預金金利が優遇されます。ネット銀行の口座を持たない方は、これを機に開設しても損はないと思います。

***

2回にわたり、投資経験ゼロから「つみたてNISA」で投資信託を1本購入するまでをまとめてみました。

わたしが購入した「eMAXIX Slim 全世界株式(オール・カントリー)」は、『ブロガーが選ぶファンド・オブ・ザ・イヤー2019』で1位を受賞しています。

もうその事実だけで、悩まずこの1本に決めることもできます。

でも、人気があるからと、よく理解しないまま決めてしまうと、購入した後に不安です。特に20年間保有したいわけですし。

だから、できる限り自分で理解し、納得して購入したいと思ったのが投資の勉強をはじめるきっかけでした。参考になればうれしいです。

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